ウサギとハリネズミ
(2008年版)
Hans und Igel / Ravensburger / Devid Parlett作
プレイ人数:2〜6人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:30〜45分
ワンポイントセールス:計画性が絶対のゲームです。

 1979年、第1回年間ゲーム大賞に選ばれたゲームです。つまりヨーロッパで最初のゲーム賞を獲得したゲームです。このゲームは、いつくかのメーカーにより何度も作られてきた名作といえるでしょう。
 カードで進めるすごろくです。ウサギとハリネズミは、イソップの「ウサギとカメ」と同じ話です。このゲームでは、必ずしもウサギが負けるわけではありませんが、計画的に進む必要があるのです。
 プレーヤーは自分の番に、自分のコマを進めます。このときいくら進めるかはプレーヤーが決めるのです。そして進める距離により手札のニンジンカードを捨てます。つまり、ニンジンカードがある限りいくらでも進めるのです。ただし、多くの距離を進むためには加速度的に多くのニンジンカードが必要です。1マスなら1ニンジンですが、2マスなら3ニンジン、3マスなら6ニンジン、4マスなら10ニンジン必要です。そんなにたくさんのニンジンは持っていませんので、うまく補充しながら進む必要があるのです。
 移動したマスには、いろいろ効果があります。ウサギが描かれたマスに進んだら、ウサギカードをめくってその指示に従います。よいカードもありますが、悪いカードもあるので、気を付ける必要があります。ニンジンが描かれたマスに入った時には何も起こりません。しかし、次の手番をパスして移動しなければ、10ニンジン獲得できます。また、10ニンジン捨てることもできます。これは、ゴールするときにあまり多く二ニンジンを持っているとゴールできないというルールがあるためです。ニンジンを集め過ぎるのも困りものなのです。
 数字が描かれたマスに入った時にも何も起こりません。しかし、次の手番になった時、そのコマの順位が描かれている数字と同じなら、ニンジンを獲得できます。
 ハリネズミが描かれたマスに入るときのみ後退して入ります。また、ハリネズミのマスは前進して入ることはできません。ハリネズミのマスに後退して入ったら、交代したマスの数の10倍のニンジンが手に入ります。
 レタスのマスは、いちばん重要なマスです。このマスに入った時は何も起こりません。そして次の手番はパスになります。このとき持っているレタスカードを捨てることができます。ゲーム最初に各プレーヤーはレタスカードを3枚配られており、この3枚すべてを捨ててからでないとゴールできないのです。うまいタイミングでレタスのマスに入り、このレタスカードを捨てることがゲームの重要なポイントです。なお、何度も生産されていると紹介しましたが、ほかの多くのこのゲームの場合、レタスマスだけでなく、ウサギマスのイベントにより、レタスを捨てることができていましたが、このバージョンでは、レタスマスに入るのが唯一の方法です。これにより、より計画性が必要なゲームとなっています。
 もちろん最初にゴールしたプレーヤーの勝ちです。この時順位の10倍を超えるニンジンを持っていては、ゴールできません。途中でうまく消費するか、ウサギマスで捨てるか、ほかのプレーヤーが先にゴールして、ゴールできるニンジンの数になるのを待つかしかありません。
 先を読んだ計画が絶対必要なゲームです。しかし、ひとつのマスに複数のコマが止まることはできません。したがって、次に行こうとするマスにほかのプレーヤーが止まったら、計画が崩れます。また、ほかのプレーヤーの計画を崩すのもプレーヤーの計画になるでしょう。


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